血管年齢を下げるには?最新研究が示した「●●を飲む」という意外な方法
2025年7月15日

※この記事は各研究機関が公式に発表している論文等のデータを基に配信しております。詳しくは「引用文献」をご参照ください。
現代人の健康指標として注目されている「血管年齢」。
実年齢よりも血管年齢が高いと、心筋梗塞や脳卒中といった重大な病気のリスクが高まります。
血管年齢の悪化に深く関わっているのが 「酸化ストレス」ですが、その「酸化ストレスを軽減する」のに近年急速に注目されている物質があることをご存じでしょうか?
本日は、血管が老化するメカニズムから、なぜ注目される物質の効果が研究されているのかについてご紹介していきたいと思います!
血管が老化するメカニズムと原因
生活習慣の乱れが酸化ストレスを引き起こす
私たちの体の中では、細胞一つ一つの中に構成されているミトコンドリアの働きによって、生命活動に必要なエネルギーを生成しています。
実は、エネルギーを生成するたびに副産物として「活性酸素(フリーラジカル)」が生まれています。これ自体は免疫や代謝にも必要なものですが、増えすぎると細胞や血管を傷つけてしまうんです。この「活性酸素の悪影響」が、いわゆる「酸化ストレス」。
酸化ストレスは、
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高血圧
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糖尿病
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喫煙
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睡眠不足
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ストレス
といった日々の生活習慣によって悪化します。
そして、それらが重なることで、血管は硬くなり、血管年齢が加速度的に老けていくのです。これが、血管年齢が老化するメカニズムです。
2007年研究界に衝撃!ある物質に注目が集まる
活性酸素の中でも特に毒性が高く、血管を傷つけやすい物質に「ヒドロキシルラジカル」や「ペルオキシナイトライト」があります。
2007年、日本医科大学の太田成男教授グループは、分子状水素(H2:以下「水素」という)が酸化力の強い活性酸素のみを消去し、酸化ストレスから細胞を保護する驚きの効果がある研究論文を公表しました。
つまり、「水素」は、
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毒性の強い活性酸素(ヒドロキシルラジカルなど)だけを除去
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必要な活性酸素(免疫や代謝に必要)は残してくれる
という非常にスマートな抗酸化物質なのです。
水素は血管の若返りにも効果的?
はい、実際に水素の摂取が血管内皮機能の改善=血管年齢の若返りに寄与するという臨床研究が増えています。
そこで、実際に人が水素を摂取してどのような変化が起こったか研究した論文について紹介していきたいと思います!
水素濃度7ppmの高濃度水素水を4週間飲むと、血管内皮機能(FMD)が改善した[1]
本記事は、2014年に医学系の査読付き学術雑誌「Vascular Health and Risk Management」に掲載された論文「Sakai et al. Consumption of water containing over 3.5 mg of dissolved hydrogen could improve vascular endothelial function. Vasc Health Risk Manag., 2014」を基に掲載しております。
そもそも「血管内皮機能」って?
血管には「血管内皮」と呼ばれる薄い細胞の層があり、ここが健康であるかどうかが、動脈硬化や高血圧、心臓病などのリスクを大きく左右します。[2]
血管内皮の働きをチェックする代表的な方法が「FMD(Flow-Mediated Dilation=血流依存性血管拡張反応)」という指標です。簡単に言うと、血流が増えたときに血管がどれくらいスムーズに広がるかを見るもの。これがしっかり働いていれば、血管は若くて柔らかいという証拠です。
どのように検証したか?
日本の研究チームが行ったこの実験では、「高濃度水素水(7ppm以上)」を500ml飲んだグループと、普通の水を飲んだグループで、FMDにどう変化があるかを調べました。
① 参加者:
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健康な男女合計34人
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Aグループ:水素水(3.5mg/500ml以上)
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Bグループ:プラセボ(通常の水)
② 飲み方:
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水を30分間で500mlずつ2回飲む(合計1リットル)
結果は…?
なんと、水素水を飲んだグループではFMDが明らかに改善!
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FMDは基準値 6.80 ± 1.96% → 7.64 ± 1.68% に増加
一方、プラセボ群では逆に低下してしまいました。
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FMDは基準値 8.07 ± 2.41% → 6.87 ± 2.94% に減少
これは統計的にも有意差あり(P<0.05)という、ちゃんとした医学的裏付けのある結果です。
なぜ水素で血管が若返ったか?(論文の考察)
研究チームによると、そのカギは「活性酸素」、とくにヒドロキシルラジカル(•OH)と呼ばれる強力な酸化物質。これが血管内皮を傷つけてしまう原因のひとつなんです。
水素分子(H₂)はこのヒドロキシルラジカルを中和することで、血管のダメージを抑え、NO(一酸化窒素)という“血管を広げる物質”の働きを守ってくれるのではないかと考えられました。
本研究の限界と将来展望
ただし、本研究に関しては下記観点で参照する必要があり、一情報としてとらえる必要があります。
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被験者数が少なく(計34名/群)、男性・女性比も固定。
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内皮機能以外のバイオマーカー(例:血糖・脂質)は測定されていない。
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長期的効果や、高リスク患者(例:高血圧・糖尿病)の対象には未検証。
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今後、大規模かつ長期の臨床試験や、リスク群を対象とした研究が必要とされる 。
それでも、水素を多く含む水(≧3.5 mg/500 mL)を一回または毎日摂取することで、導管動脈(上腕)の内皮機能が改善される可能性が示されたRCTです。
ヒドロキシルラジカルを含む活性酸素種の中和によって、NO依存性の血管拡張が維持される、新たなメカニズムを提示した意義深い研究です。
世界における水素医療の承認プロセスの現在地
アメリカ合衆国 →アメリカ食品医薬品局(FDA)
2025年現在、アメリカ食品医薬品局(FDA)による水素医療の承認プロセスは、主に以下の2つの方向で進展しています。
- 臨床試験の進行[3] … FDAは、心停止後の脳障害(ECPR)患者に対する水素吸入療法の臨床試験に対し、前IND(Investigational New Drug)レビューで好意的な評価。成人健康ボランティアに最大72時間の水素吸入を行い、安全性が確認されています。これらの試験結果が良好であれば、将来的な承認に向けた重要なステップとなる可能性があります。
- 希少疾患に対するオーファンドラッグ指定[4] … 水素分子を用いた治療法が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療に対して、FDAからオーファンドラッグ指定を受けました。この指定は、希少疾患に対する治療法の開発を促進するためのもので、開発の加速や税制上の優遇措置などが提供されます。
中国 → 国家食品医薬品局
中国では、2020年2月に水素・酸素混合ガス吸入器が国家Ⅲ類医療機器に認証され、実際にCOVID-19肺炎の治療にも採用されました。
先の章でもご紹介の通り、大規模臨床研究を国家レベルで支援、糖尿病、高血圧、がん補助療法をはじめ水素吸入試験が多く進行中です。
ヨーロッパ → EMA(欧州医薬品庁)
ヨーロッパにおける水素医療に関する承認プロセスは、現段階ではまだ「基礎研究中心」で、臨床応用には至っていません。
ヨーロッパでは、主にウェルネスや代替医療の分野で利用されているようですが、ウェルネス志向が進行しているヨーロッパにおいては、水素水の健康増進のための導入などに注目が集まっているようです。
その他地域における水素医療の市場
医療承認プロセスには至らずとも導入が進んでいる地域について、大手市場調査グループが報告したレポート情報はこちらをご覧ください。
水素吸入を試してみましょう
水素吸入を試せるスポットは多数
水素吸入は「水素吸入器」により、カニューラを通して直接肺から水素を摂取する方法です。
水素吸入をまずは試してみたいという方は、水素吸入を実施しているクリニックや医院、水素吸入ができる水素吸入サロン、販売店のお試しスペースなどがあります。
水素吸入サロン&カフェ 水素はうす+西院菜梵
「水素サロンはハードルが高いわぁ」という方には、コーヒーや高濃度水素水を飲用しながらでも水素吸入ができるカフェがとてもおすすめです。
水素吸入のご利用無しでも手軽に入れるカフェなどでしたら、水素に詳しいご主人のお話を聞きながら「はじめかた」のお話も聞けるかも。
「水素」に興味ある方のはじめる第一歩として、とても使いやすいお店です。
水素吸入のHOW TOが知りたい方に嬉しい記事
濃度(%)・量(cc)の考え方 – 初心者のための水素吸入ガイド【1】
吸入する時間・タイミング – 初心者のための水素吸入ガイド【2】
家庭用の水素吸入器をおすすめする理由と選び方 – 初心者のための水素吸入ガイド【3】
水素水と水素吸入の違い
摂取水素量: 5分=20リットルにあたる?【1】
主な摂取経路:経路の違いによりそれぞれ異なる強みがあり【2】
応用した摂取方法:水素風呂、水素ミストやアイマスク、水素ルームなど【3】
引用文献・関連記事
[1] Sakai et al. Consumption of water containing over 3.5 mg of dissolved hydrogen could improve vascular endothelial function. Vasc Health Risk Manag., 2014 [2] あなたの血管年齢はいくつ? | サワイ健康推進課 [3] Hydrogen’s Feasibility and Safety as a Therapy in ECPR | Clinical Research Trial Listing [4] Can Molecular Hydrogen Transform ALS Treatment? FDA Grants DiagnaMed Special Status
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