水素が二日酔いに効くか検証した論文を紹介 – 二日酔いの原因物質アセトアルデヒドの量を低減

2025年1月17日

水素吸入器を利用している方の声で、よく「お酒を飲んだ日の翌日に水素吸入をするとスッキリする」「水素吸入をしてからお酒を飲むと次の日がとても楽」といった声を伺うことがあります。

普通に聞いていると二日酔いと水素には因果関係が無いようにも思えてしまいますが、水素が二日酔いに効果があるのでしょうか。

 

そこで、今回は実際に水素が二日酔いの原因とされる物質に作用しているかについて検証された論文の、その結果をご紹介したいと思います!

 

二日酔いのメカニズム

 

体内に入ったアルコールは肝臓で分解される

アルコールは肝臓に吸収されると、酵素等の働きでアセトアルデヒドに分解されます。

さらにアセテート(酢酸)という物質に分解され、最終的に水と二酸化炭素になります。その後、血液を通して汗等により体外へ排出されます。

 

処理されないアセトアルデヒドが二日酔いの一因に

お酒を飲みすぎた翌日に吐き気や頭痛、胸やけなどが起こる症状が二日酔いの特長です。

二日酔いは、アルコールが分解されてできた「アセトアルデヒド」という物質が、肝臓で十分処理されないことで引き起こされることが原因の一つとされています。[1]

 

 

水素水によるアセトアルデヒドの減退を示した論文[2]

電解水素水によるアルコール耐性のメカニズムを解明 二日酔いの原因物質アセトアルデヒドの量を低減

本論文『Electrolyzed Hydrogen Water Protects against Ethanol-Induced Cytotoxicity by Regulating Aldehyde Metabolism-Associated Enzymes in the Hepatic Cell Line HepG2』は、早稲田大学と日本トリムの共同研究により、スイスに本部を置く出版社MDPI社が発行する科学誌「Antioxidants」へ2021年5月19日掲載された論文です。

以下はその論文の抜粋です。

 

水素と肝臓の作用によりアセトアルデヒドが減少する結果に

https://www.mdpi.com/antioxidants/antioxidants-10-00801/article_deploy/html/images/antioxidants-10-00801-g006.png

図6. HepG2細胞におけるエタノールとアセトアルデヒドの代謝に対するEHWの効果の比較。24時間後のろ過水(FW)、未処理のEHW LV4(LV4)、オートクレーブ処理したEHW[LV4(AC)]、または水素豊富水(HW)中のエタノール濃度(a)とアセトアルデヒド濃度(b)、細胞培養上清中のエタノール濃度(c)、および4%エタノールを混合したFW、LV4、LV4(AC)、またはHWで処理した細胞中のアセトアルデヒド濃度(d)。データは平均値±SEMを表す(n = 3)。データは一元配置分散分析の後、Tukeyの検定で分析した(p < 0.05)。バーの上の異なる文字は、4%エタノールを添加した各水について、処理間の有意差を示す。[引用元: [2]]

 

調査内容は、水素水をヒト肝臓細胞株に作用させ、アルコール毒性に対する効果を測定したものになります。

図6では、FWはいわば通常の水(ろ過水)、HWは水素水(溶存水素量1.3ppm)に注目してみると分かりやすいです。

 

(a)と(b)では、アルコール(エタノール)や二日酔いの原因とされるアセトアルデヒドを水または水素水に含めて24時間放置しても、差がなかったということを示しています。

これは、水素がアルコールやアセトアルデヒドといった物質に直接働きかけているわけではないことを示唆しています。

 

(c)と(d)では、(a)(b)に対し肝臓の代替モデル(HepG2細胞)を含めた場合の変化を見ています。

その場合に、(c)では水素(HW)と肝臓の働きによって通常(FW)よりもエタノールからアセトアルデヒドへの分解を阻害する働きが見られたこと、(d)からは水素(HW)と肝臓の働きによって通常(FW)よりもアセトアルデヒドの量が減少していることが確認されました。

 

 

水素の摂取経路はさまざま

 

水素水だけが作用するわけではないことに留意

水素はうすコラムでは、3回にわたって「水素吸入と水素水の違い」について調査してきましたが、水素の摂取については呼気、飲用、経皮など様々。

本件は肝臓によるアルコール代謝に対して水素を摂取するということですので、論文では水素水の扱いについて紹介していますが、水素吸入による血中水素濃度における循環など、肝臓に対する影響は水素水だけに依らないということに留意が必要です。

詳しくは、関連記事[3][4][5]をご参照ください。

 

水素シリカがアセトアルデヒドを減少させたという論文も

異なる角度からアセトアルデヒドを減少させたという論文もあります。

ただし本研究は物質的評価による論文のため、今回は取り扱いを割愛させていただきます。

 

水素はバランスのよい摂取に心がけましょう

水素は一過性の摂取では、全く効果を期待できないと言っても過言ではありません。

水素を摂取するうえでは体内水素濃度を保つことが最も重要な観点になります[6]ので、そういった観点でも十分に理解のうえご利用されることをおすすめします。

 

引用文献・関連記事

[1] 二日酔いの原因|薬と健康の情報局 by 第一三共ヘルスケア

[2] S Yano et al. Electrolyzed Hydrogen Water Protects against Ethanol-Induced Cytotoxicity by Regulating Aldehyde Metabolism-Associated Enzymes in the Hepatic Cell Line HepG2.Antioxidants 2021, 10(5), 801;

[3] 水素吸入と水素水の違い【1.摂取水素量: 5分=20リットルにあたる?】

[4] 水素吸入と水素水の違い【2.主な摂取経路:経路の違いによりそれぞれ異なる強みがあり】

[5] 水素吸入と水素水の違い【3.応用した摂取方法:水素風呂、水素ミストやアイマスク、水素ルームなど】

[6] 家庭用の水素吸入器をおすすめする理由と選び方 – 初心者のための水素吸入ガイド【3】

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